初心者におすすめの少額投資方法とは?!証券会社や投資の注意点も紹介

節子
将来が不安だから今から少しずつ投資をしておきたいわ。少額投資って何から始めたらいいのかしら。
節フクロウ
少額投資のことなら僕に任せて!
初心者におすすめの少額投資の方法や注意点・おすすめの証券会社について紹介していくね!
平野 朝誠
二級FP技能士

投資で少しでもお金を増やしたいと考えていませんか?

しかし、初めての投資でお金を増やすことは簡単なことではありません。

まずは少額投資をして経験を積み、将来的にお金を増やせる可能性を高めていきましょう。

  • 初心者におすすめの少額投資の方法を知りたい
  • 少額投資の始め方を知りたい
  • 少額投資をする時の注意点を知りたい

上記のような考えをお持ちの方に向けて、今回は初心者におすすめの少額投資について紹介していきます。

初心者におすすめの少額投資方法5選

節子
少額投資したいけど、初心者でも簡単に始められるのはどんな投資なのかしら・・・

少額投資をするなら株と仮想通貨がおすすめです。

なぜなら、株と仮想通貨は数百・数千円から投資することができるからです。

株と仮想通貨の特徴について下の表でまとめています。

項目 仮想通貨
初期投資額 高め(数千円から投資することもできる) 安め(数百円から投資することもできる)
価格変動率 小さめ 大きめ
取引時間 平日9:00-11:30,12:30-15:00 24時間年中無休
税金のかかり方 基本的に税金がかかるが、非課税制度を用いれば税金がかからない 利益が20万を超えると課税対象。
所得税にかかる。
市場抑制の制度 ストップ高・ストップ安による抑制 なし

株と仮想通貨の特徴についてわかったところで、以下ではおすすめの運用方法を紹介していきます。

初心者は投資信託がおすすめ

投資信託とは、投資家から集めたお金を資産運用のプロが株や債券に投資し、得た利益を投資家に分配する制度です。

初心者の方は投資の知識が少ないので、まずは金融市場に慣れるために投資信託で運用のプロに任せて知識をつけていくことがおすすめです。

投資信託の選び方について

投資信託の選び方
  • 運営管理費(信託報酬)・購入時手数料などの費用が低い
  • 3年以上の運用状況を確認する

信託報酬は保有している投資信託から毎日支払われるので、信託報酬の少ない投資信託を選ぶことがおすすめです。

また、投資信託を選ぶ時には、3年以上の運用成績があるかを確認しましょう。

たまたま市況がよくて成績が優れている投資信託もあります。そうした商品はどのような変動・価値があるか予想しにくいです。

できるだけ運用年数の長いもののなかから運用状況(価格や変動率など)を比較して、それぞれのリスクを把握したうえで商品を選ぶことがおすすめです。

信託報酬の低いおすすめの投資信託を紹介します。

以下で紹介する投資信託には購入・換金手数料はかかりません。

日本株式 国際株式
ニッセイ(0.1512%) SBIインデックス(0.0648%)
DIAM DC(0.1620%) ニッセイ(0.1079%)
Smart-i(0.1674%) 楽天インデックス(0.1296%)

信託報酬率*2019年8月21日時点

積立投資信託もおすすめ

積立投資信託とは毎月一定額の投資信託を購入し積み立てていく方法です。

ひとつの商品に集中して投資すると、投資した商品の価値が下がった場合、大幅に資産が減少してしまいます。

少額で分散して投資することで資産が大幅に減るリスクを抑えることができます。

投資信託するなら非課税制度を活用しよう!

投資で得た利益には原則として20%の税金がかかりますが、下の3つの制度を用いると条件付きで課税を避けることができます。

  • NISA
  • つみたてNISA
  • iDeCo

これら3つの制度の特徴・条件について表を用いて紹介します。

NISA つみたてNISA iDeCo
年間投資額の上限 120万円 40万円 6万~81万6千円(職業や年金制度などにより異なる)
最大合計投資枠 600万円(5年) 800万円(20年) 個人による(加入から60歳まで)
運用可能な商品
  • 上場株式
  • 上場REIT
  • ETF
  • 投資信託など
投資信託のみ
  • 定期預金
  • 投資信託
  • 保険
非課税期間 5年 20年 60歳まで(10年延長可能)
非課税対象 配当、分配金、譲渡益 分配金、譲渡益 運用益
引き出しの制限 なし なし 60歳まで原則不可
途中換金 なし(ただし非課税枠の再利用不可) なし(ただし非課税枠の再利用不可) 原則不可

非課税期間や年間最大投資額に注目して、自分の投資スタイルに合ったものを選びましょう。

株の少額投資方法3選

少額でも投資できる株の投資方法を3つ紹介していきます。

ミニ株

株を買う際は最低売買単位(100株)で買う必要がありますが、ミニ株では最低単元株数(100株)の1/10の株数で売り買いすることができます。

ミニ株は金額の単位が小さいのでNISAの非課税枠ギリギリまで投資することができ、リスクを抑えて将来的な株取引の練習を行うことができます。

株式累積投資(かぶしきるいせきとうし/るいとう)

株式累積投資とは1銘柄につき毎月1万円以上1000円単位で積み立てが可能な投資方法です。

株はその時々で価値が変動し、同じ投資額でも購入できる単位が変わります。

株の基本は安く買って高く売ることですので、株の価値が高い時に一括購入してしまうリスクを避けることができます(ドルコスト平均法)。

ただ、対象商品が限定的であり、手数料も割高なデメリットもあります。

ETF投資(上場投資信託)

ETFは証券取引所に上場している投資信託のことです。

株式と同様に証券会社を通じて証券取引所に買い付けや売却の注文を行います。

一般的にETFの方が投資信託よりも購入時手数料や保有期間中の手数料(信託報酬)が安いことが特徴です。

株以外の少額投資方法2選

株とは違う投資方法をふたつ紹介していきます。

【①FX投資】

FX投資は日本円と外国通貨との為替レートの差を利用して利益を出す投資です。

取引の通貨単位が決まっている場合もありますが、少額から投資することが可能です。

例えば取引単位が1ドルからだとすれば、100円から投資することも可能です。

二級FP技能士
FX投資のメリットは、3つあります。
①インターネットが接続していればいつでもどこでも取引可能なこと
②取引コストが安いこと
③レバレッジという仕組みをうまく利用できれば少ない元手で大きなお金を得ることができること
特に取引コストに関してはスプレッドというコスト負担以外にはコストがかからないことが多いです。

【②積み立て投資】

積み立て投資は、毎月などの一定期間ごとに投資金額を積み立てて資産運用する方法です。

多額の資金を一気に投入するのではなく、毎月余裕のある資金を投資に回します。

最低積立額は証券会社によって異なりますが、楽天証券では100円から積み立てることができるので少額投資を始めたい方にもおすすめです。

初心者でもわかる少額投資の始め方

ここでは株取引と仮想通貨を始めるための準備・取引手順について紹介していきます。

【株取引の場合】

株取引をするためには証券会社に口座を作る必要があります。

下の表は口座開設の手順や必要なものを示しています。

手順 やること 内容
1 必要なものを準備する
  • 身分証明書(運転免許証、パスポート、健康保険証)
  • マイナンバーを証明する書類
  • 銀行口座
  • 印鑑(郵送・店頭手続きの場合)
2 証券会社に口座開設を申し込む 口座を選択
3 書類を提出する ウェブまたは郵送で提出
4 発行される仮パスワードの変更 IDと仮パスワードが発行されるので、仮パスワードを変更しておく

口座開設の手順ができたら株取引を行うことができます。

下の表は株取引の一連の流れを説明しています。

手順 やること 内容
1 自分の口座にお金を振り込む 銀行間の一般的な振り込みと同じ。
2 株を選ぶ 値上がりしそうな株を選ぶ。
3 注文を出す 買いたい株の種類・数の注文を証券会社に出す。
4 取引成立(約定) 取引が成立した場合、購入した株は自分のもの。
取引が成立しなかった場合は、お金が返金される。

仮想通貨の場合

仮想通貨を取引するためには、まず取引所に登録する必要があります。

手順は各取引所で微妙に異なりますが、大まかにいうと下の手順です。

手順 やること 必要なもの
1 公式サイトでメールアドレスとパスワードを登録 なし
2 氏名や生年月日・住所などの入力 なし
3 本人確認書類をウェブ上で提出
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 住民基本台帳カード
4 送られてきた郵送物に同封されている認証コードを入力 なし

上記の手続きで口座が開設されます。

次に仮想通貨を購入する流れを紹介します。

手順 やること 備考
1 開いた口座に日本円を振り込む 銀行振り込みなどが利用できる
2 仮想通貨を選んで購入 購入した仮想通貨は、後に売りたい仮想通貨の種類と量を選んで売ることができ、口座を登録している金融機関にお金を振り込んでもらうことができる

口座を作る前に確認したいこと

実際に口座を作る前に確認しておきたいことが3点あるので紹介していきます。

  • 確定申告・税金のかかり方
  • 株・仮想通貨で借金することはある?
  • 少額投資のメリットとデメリットは?

確定申告・税金のかかり方

株取引で得た利益は原則として確定申告が必要です。

ただ、証券会社に口座を作るときに「源泉徴収ありの特定口座」を選んでおくと税金が源泉徴収されて天引きされるので確定申告を自分で行う手間を省くことができます。

また、NISAやつみたてNISA・iDeCoは非課税の制度ですので基本的に確定申告の必要はありません。

ただしNISAでは受け取り方法を「株式比例配分方式(証券口座で分配金などを受け取ること)」にしておかないと、上場投資信託や不動産投資信託の分配金や株の配当金が課税対象とみなされるので注意が必要です。

株取引の税金について

  • 基本的に確定申告が必要
  • 源泉徴収ありの特定口座を選ぶと確定申告の必要がない

仮想通貨の場合は、年間20万円を超える所得が発生すると、雑所得として区分されて課税の対象とみなされます。

仮想通貨の雑所得の区分は総合課税の対象であり、給与所得などと合計されて税率が決定します。

所得税は額が増えるほど税率も上がるため、予想外に税金がかかる可能性があることに注意が必要です。

仮想通貨の税金について

  • 年間20万を超える所得が発生すると課税の対象
  • 仮想通貨で得た利益は給与所得に加算されるため、税率が上がる可能性もある

株・仮想通貨で借金することはある?

通常の株取引(現物取引)で借金することはありません。

ただし、信用取引をすると借金をしてしまう可能性が生まれます。

下の表は現物取引と信用取引について示しています。

株取引の種類 詳細
現物取引 余剰資金を使って投資。損失は出資した範囲内。
信用取引 預けた金額の約3倍までのお金を前借りして株を売買できる。 損失が出ると借金をしてしまう可能性がある。

仮想通貨の場合も通常の取引(現物取引)で借金をすることはありません。

ただ、仮想通貨のFX取引(別名:レバレッジ取引)は借金をする可能性があります。

株の信用取引と同じで仮想通貨のFX取引には、預けたお金を担保に担保金の何倍ものお金を借りることができるレバレッジという制度があります。

担保として預けていたお金以上の損失が生まれると借金が生まれる可能性もあるので、特に初心者の信用取引はおすすめできません。

少額投資のメリット・デメリットは?

少額投資のメリットは失敗しても損失が少ないことと、分散投資がしやすいことです。

多額の資金を投資して損失を生んでしまった場合、損失を取り戻すのに時間がかかります。

また、多額の資金でリスクを抑える分散投資をするにはそもそも資金調達が大変です。

少額投資はリスクを抑えて投資できることがメリットとして挙げられます。

反対にデメリットとして、リターンが少ないことと手数料が割高なことが挙げられます。

リターン以上の手数料がかからないように気をつけましょう。

メリット
  • 分散投資しやすい
  • 損失が出ても額が小さい
デメリット
  • リターンが少額
  • 手数料が割高

おすすめの証券会社2選

これから「SBIネオモバイル証券」「楽天証券」を紹介していきます。

普段の生活でたまりやすいポイントを扱っている証券会社を選ぶことがおすすめです。

自分で株取引を行いたい方はSBIネオモバイル証券、投資信託を中心に税金を抑えながら投資を始めたい方は楽天証券を選びましょう。

項目 SBIネオモバイル証券 楽天証券
利用可能ポイント Tポイント 楽天スーパーポイント
投資信託購入 なし 100円から
投資信託積み立て なし 毎月から
取引手数料 月額216円~ 1回毎に50円(5万円までの取引)
ロボアドバイザー WealthNavi for ネオモバ 楽ラップ
つみたてNISA 非対応 対応
iDeCo 非対応 対応

SBIネオモバイル証券

SBIネオモバイル証券のおすすめポイント
  • Tポイントを使って株を購入可能(1ポイント1円相当)
  • 月額200円(取引成立合計額が50万円以下)で取引放題
  • 毎月200ポイントもらえる
  • WealthNavi for ネオモバが利用できる

SBIネオモバイル証券の魅力はTポイントで株が購入できる(1ポイント1円相当)ことです。

一般的な株取引は取引ごとに手数料がかかりますが、SBIネオモバイル証券では月額200円(取引成立の合計金額が50万円まで)で取引し放題です。

また、1株単位で株を購入することもできるため少額での投資が可能です。

毎月200ポイントが付与されるので、50万円以内の少額投資をしようと考えている方はサービス利用料がほぼ無料なこともおすすめです。

ほかにも特徴として挙げられるのが、1万円から始められるお任せ資産運用サービス「WealthNavi for ネオモバ」です。

顧客のリスク許容度に合わせておすすめのポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)を提案してくれます。

短期的なリターンではなく長期的な積み立て投資を重視しているシステムですので、コツコツと投資を続けたい方におすすめです。

SBIネオモバイル証券について詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてみてください。


楽天証券

楽天証券のおすすめポイント
  • 楽天スーパーポイントで投資信託が購入可能
  • 楽天カードで投資信託の積み立てができる
  • NISAとつみたてNISAに対応
  • ロボアドバイザーの楽ラップが使用できる

楽天証券の魅力は楽天スーパーポイントを使って投資信託を購入できることです。

投資信託とは、投資家から集めたお金をプロの専門家が株や債券に投資を行い、その運用成果が個々の投資額に応じて分配される金融商品です。

また、楽天クレジットカードで投資信託を積み立てると月5万円までなら還元率1%で楽天スーパーポイントがたまります。

また、楽天証券口座と楽天銀行口座を連携させると投資信託の残高10万円ごとに4ポイント付与されます。

また、非課税制度のNISAとつみたてNISAに対応しているので税金を抑えて投資をすることができます。

他にも初心者におすすめの制度として楽ラップがあります。

楽ラップは10万円から始められる自動運用の制度で、投資家の診断結果に基づいて資産運用のコースを紹介してくれます。

質問に答えるだけでおすすめの資産運用コースを紹介してくれるので、初心者の方でも投資を始めやすいです。

少額投資で気をつけたいこと

節子
初心者が少額投資をする時は、なにを気をつければいいのかしら・・・

初心者が少額投資をおこなう時に注意しておきたい点があるので紹介していきます。

安い株を買うときは安い理由を考える

株価が安い場合、その株が持つ価値に比べて割安であるという意味ではなく、たんに安い価格という意味であるので注意が必要です。

つまり、株の本当の価値はもっと高いけれど低く評価されているわけではないのです。

価格が安い理由として以下の2点が考えられます。

  • 大型株:発行済みの株が多いから多少の売買で株価が動きにくく値上がりしないため価格が低い
  • ボロ株:会社の業績が悪く、経営不振に陥った株が多く売られて株価が下がる
節フクロウ
株価がどれだけ下がっても、企業の不祥事や業績の落ち込みでさらに株価が下がる可能性もあるよ!
「これ以上株価は下がらないだろう」と楽観的に考えることには注意が必要だよ!

リスクを抑えられる分散投資を意識

分散投資とは、投資する対象を複数に分散することで購入した株が値下がりした場合の損失金額を抑えつつ安定的に資産を運用するための投資方法です。

分散の仕方として以下のポイントが挙げられます。

  • ひとつの業界に絞らない(同業種だと同じような値動きをしやすい)
  • 安定した企業と成長中の企業の株を買いわける
  • 株・不動産・外貨・仮想通貨など投資対象を複数にわける

分散投資のメリットとして投資のリスクが抑えられることが以下の論文でも説明されています。

分散投資の本質とは,このリターンが低下する以上の低い水準にリスクを抑えることができるという,投資家にとっては好都合なパフォーマンスを得ることなのである。

出典:松山大学論集  松本直樹 第31巻第1号抜刷2019年4月発行

しかし、分散投資は管理に手間がかかることや、大きなリターンを短期で出しにくいことがデメリットです。

分散投資のメリット
  • リスクを分散できる
  • 長期的な投資による収益の安定
  • 長期的投資のため売買のタイミングを気にする必要が少ない
分散投資のデメリット
  • 資産の管理が手間
  • 短期間で大きなリターンを出しにくい

時間軸を意識したドルコスト平均法を用いる

ドルコスト平均法とは、ひとつの銘柄を1回でまとめて購入するのではなく、数回にわけて購入することで時間を分散するという方法です。

株価は常に変動しています。ドルコスト平均法を用いると、株の価値が高い時にまとめて購入してしまうリスクを抑えることができます。

余剰資金の確認をする

投資は生活費などを除いた余剰資金で行うことが一般的です。

投資に余剰資金をすべて回すと、急な出費に対応できずに借金をしてしまう可能性があります。

また、会社が倒産すると投資したお金が戻ってこないこともあるので、投資は生活に影響を与えない範囲で行いましょう。

初心者の少額投資まとめ

少額投資はリスクを抑えつつ長期的に投資していくことがポイントです。

初心者の方は投資信託を利用して、投資に慣れてみることがおすすめです。

投資について知識を増やしたい方は下の本がおすすめです。

株についてもう少し詳しく知りたい方は下の関連記事を参考にしてみてください。

免責事項:本サイトは、ユーザーに生じる投資損失について一切の責任を負いません。 

最新情報をチェック!